ASPウィメンズワールドツアー第5戦『Billabong Pro Rio』終了！

5月11月〜22日のウェイティングピリオドを設けて開催中の『Billabong Pro Rio』
メンズの方はR1さえも始まっていませんが、ウィメンズは現地時間12日にスタートし、15日にファイナルが終了。

今シーズンの全てのイベントでファイナル進出という驚異的な成績を重ねているカリッサ・ムーア(HAW・写真上下)がサリー・フィッツギボンズ(AUS)を僅差で抑えて優勝！

「ファイナルは普通にサーフィンを楽しんだだけ。プレッシャーなんて無かったわ。結果うんぬんよりも、またファイナルに進めたことにストークしていたの。当然、優勝はハッピーよ。みんなが見逃していたレフトを狙ったのが今日の勝因ね」とカリッサはまず一言。

会場となったブラジル・リオデジャネイロのビーチブレイク「Barra Da Tijuca」は、2-4ftレンジで風の影響も入った難しいコンディション。

ファイナルは両者共に序盤からスコアを重ねてクロスゲームでヒートが進行していましたが、中盤にレフトの波でハードなリップを3発叩き込んだカリッサが8.10をスコアして一歩リード。サリーは後半に7.30を返すものの、逆転には及ばす．．．。

SFでは地元のシルヴァナ・リマ(BRA)を抑え、ファイナルではタイトル争いを繰り広げているライバルのサリーを下し、今シーズン3勝目を決めたカリッサは初のワールドタイトルに急接近！
その件に関しては、「ファイナル進出には地元のシルヴァナを倒さなければいけなかった。あの時は凄いナーバスになったわね。残り2戦を残しての今回の結果はデカイ！ちょっと興奮してきたわ」と話していました。



カリッサの驚異的な成績に隠れているものの、今シーズンのサリーの成績を振り返ると優勝2回を含めて全て3位以上と安定した強さをキープしています。非常に厳しいシチュエーションに変わりはありませんが、ここからカリッサを逆転する可能性はゼロではありません。

「一年は長いわ。まだ数戦残っているし．．．。初めて訪れたリオで素晴らしい戦いが出来た。残りのイベントに関しては、全力を尽くして自分のサーフィンをする。そして、楽しみたい。更に良い成績を重ねたいわね」とサリーはポジティブな考えで今後の意気込みを語っていました。




2007年のデビューから4年連続でワールドタイトルを獲得して女王とまで呼ばれていたステファニー・ギルモア(AUS・写真上)でしたが、オフシーズンに起きた事件をきっかけに今シーズンは低空飛行。
SFでは対戦相手のサリーが6pt台を2本スコアしたのに対してステファニーは4pt台が2本。
コンディションが今一つだったとはいえ、昨年までの強いステファニーはそこにいませんでした。

「タフな戦いだったわ。サリーは数本良いスコアを持っていたけど、私にもチャンスはあった。逆転に6ポイント必要だったシチュエーションで最後に乗った波は奥から行き過ぎたの．．．。サリーには完敗だったわね」とSFを振り返ったステファニー。さらに「今は色々な感情が入り交じっている。とてもハードなの．．．。サリーとカリッサが激しい戦いをしている今年はこのスポーツにとって良いことね。私も刺激を受けている。今はそれしか言えないわ」とどこか影のある表情でコメント。

すでにタイトルレースの蚊帳の外。恐らく、彼女の選手人生で初めて味わう試練。
ここで終わってしまうのか？それとも負の感情をバネに女王ステファニーが復活するのか？
次の舞台はフランス。6月11日〜17日に開催される『Roxy Pro』です。

なお、メンズの方は現地時間5月16日朝7時(日本時間16日夜7時)にファーストコール。コンディションが整えばR1のH1からスタートします。

ASPウィメンズワールドツアー第5戦
『Billabong Pro Rio』結果
1位 カリッサ・ムーア（HAW）
2位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)
3位 ステファニー・ギルモア(AUS)、シルヴァナ・リマ(BRA)


2011年ASPウィメンズワールドツアー
『Billabong Pro Rio』終了後のランキング
1位 カリッサ・ムーア（HAW) 47,000pt
2位 サリー・フィッツギボンズ(AUS) 41,650pt
3位 タイラー・ライト(AUS) 30,620pt
4位 ステファニー・ギルモア(AUS) 29,350pt
5位 シルヴァナ・リマ(BRA) 27,920pt


『Billabong Pro Rio』公式サイト

photo: ASP Covered Images