コラム特集
2024年パリ五輪も人工波のウェイブプールは使用しない動きへ(WSMコラム)
来年2020年の東京五輪にてオリンピックデビューとなるサーフィン。このサーフィンの会場を巡っては、ウェイブプールになるのか自然の海になるのか大きな話題となりました。
ケリー・スレーターのウェイブプール「サーフランチ」の親会社であるWSL(ワールドサーフリーグ)が千葉県にサーフランチを建設するとのことで、ウェイブプール開催が現実味を帯びましたし。
様々な憶測や思惑はあったものの、最終的には当初のプラン通りとなる千葉県釣ヶ崎海岸(通称:志田下)での開催に落ち着きました。
ただし、2024年パリ五輪、2028年ロサンゼルス五輪ではウェイブプール開催になるはずとの風潮があり、7×ワールドチャンピオンのステファニー・ギルモアは過去のインタビューにて「パリ五輪からはウェイブプール開催になるのに東京五輪だけ海になるのは不自然」といったコメントをしているほど。
どうしてパリ五輪ではウェイブプール開催になると思われていたかと言うと、ウェイブガーデン社の造波装置を使ったウェイブプールがパリにて建設予定となっていますし、サーフランチも建設地としてパリを挙げているためでしょう。
タイムラインを考えれば、トラブルがあったとしても建設完了に至るには十分なので、プロサーファーさえもパリ五輪からウェイブプール開催になると信じていたはず。
でしたが、国際オリンピック委員会が準備状況確認のためにパリを訪れた先日、2024年パリ五輪の大会組織委員会のトップ、トニー・エスタンゲが以下のコメントを発表。
我々は人工波のインフラ投資をする気はないし、フランス国内にはサーフイベントに十分な自然の会場がいくつかあるので、ウェイブプールを活用するつもりはありません。
個人的に今回のニュースで最も驚かされた点は、なぜパリ五輪でオリンピック競技としてまだ正式承認されていないサーフィンの会場問題に早くも踏み込んだ発言があったのかというところ。
関連記事:2024年パリ五輪においてサーフィンがオリンピック競技として前進
オリンピックほどのビッグイベントという事で、水面下では公にならない取り決めなども多々あるとは思うのですが…。
何はともあれ、今年は東京五輪の出場権を賭けたISAイベントなどがあったりと盛り上がってくるので、まずは東京五輪に向けた動きを見守っていきたいところです。
参照記事「Surfing at 2024 Olympics to take place outside of Paris as artificial wave idea rejected」
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