コラム特集
「ケリーレベルに進化していたガブちゃん。ワールドタイトル&パイプマスター独り占め」- F+(エフプラス)
Text by つのだゆき Photo by snowy、amiガブちゃんデー。
ガブ、おっそろしく進化してたね。ケリーレベル。プレッシャーがかかるときほど自分のリミットを超えられる、って表彰式で言ってたけど、これね、そう簡単にできることじゃなくて、ほとんどの人は、プレッシャーがかかるときほど自分の実力の半分も出せないで負けるわけよ。そこが一流と二流の差ですかね。デカいわ、それ。
ワールドタイトル、パイプマスター独り占め。トリプルクラウンの座は3試合で一つも優勝はないけど、コンスタントに上位につけたブラジルのジェシー・メンデス。
ということで、本日決まるべきタイトルはすべてブラジル行き。例によって例のごとく、ブラジリアンギャラリー、必要以上に盛り上がってたよ(笑)
ジュリアン・ウイルソン。
F+最新号のジュリアンの記事を読んだ人なら、そうだな、って思ったと思うけど、またもやワールドタイトルの近くにいたわけよ。
ガブがセミを勝って自力でタイトルを決めた時、ジュリアンも次のケリーとのセミのために沖にいて、ガブを祝福することになったわけ。う~ん、なんだろうね。そしてまた手が届かず、みたいな。
ま、でもジュリアンはやれることはやったと思う。ファイナル進出がマストだったので、それはきっちり果たしたし、仕事はしたと思う。対するガブも運命を相手にゆだねないで、きっちり仕事をして自力でゲットしたってことだ。前回のタイトルの時にはパイプマスターの座をジュリアンに取られてるので、そのお返しも果たした。
ガブね、今日のパフォーマンスはケリーのレベルだったと思う。バックハンドのバックドアで、あのケリーのような奇跡のメイクって、今まで見たこともないので、ケリー超えてるのかも。クオーターの10点満点はスキルというより波だったけど、ファイナルのバックドアの9.57はスキルというか、執念というか。ま、穴掘りというよりはしっかり開いている波を選んでたことが多かったと思うけど、あのファイナルの1本は誰も出てくるとは思わなかったミラクルだった。
シーンに出てきたときには、こいつさぁ、と思ってたけど、そこから年々進化していて、その真価が止まったことがないガブ。このワールドタイトルと、本当のパイプらしいパイプ、バックドアコンディションでのあのパフォーマンスは、もう誰も異論をはさむ余地のない、ガブリエル・メディーナ=リアルディール、本物、ということを証明して見せたと思う。すごいの一言。
だけど、味があったのはやっぱりケリー、パーコかなぁ。
パーコちゃんの最終ヒートはラウンド4。3人ヒートのジュリアンと2位争いで、勝てばジュリアンのワールドタイトルが消えるし、負ければ自分のトリプルクラウンのタイトルが消える、というなんかビミョ~なシナリオだったけど、1本抜けられそうなバックドア行かなかったように感じたのは私だけかな? 譲っちゃいそうだもんな、パーコ。そうじゃなきゃコンペ続けるだろうしね。
ヒートが終わって引き上げるパーコをビーチで待っていたのはミック、ディーン・モリソン、オッキー。今回アシスタントをお願いしたあーみちゃんこと北川成美プロは波打ち際で激写。思わずもらい泣きしそうなほど、感動的なシーンだったそうです。
これでめでたく2018CTツアーも終了。4月まで、例年より少し長いオフです。
21世紀のパイプラインのサーフィン、スピットとともにバレル抜けてカットバックやリップ、あるいはすっ飛ぶ、ではなく、バレル抜けて飛んで着地する、に進化しました。バレルアンドエアーのコンビネーション。
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