コンテスト
ビリー・ケンパーが3度目の優勝!『Jaws Challenge』ファイナルデイ
ビッグウェーブのシーズン到来から一気に2イベントが開催された2018/2019シーズンのBWT(ビッグウェーブツアー)
現地時間11月16日に開催されたポルトガル・ナザレを舞台とした『Nazaré Challenge』はツイッギーことグラント・ベーカー(ZAF)が優勝。
現地時間11月26日〜27日にはマウイ島の「Pe’ahi」、通称「Jaws」を舞台とした『Jaws Challenge』が行われ、ローカルのビリー・ケンパー(写真最上部)が3度目の優勝を決めました。
「数年前、スポンサーがいない時にワイルドカードでこのイベントに参加して優勝したんだ。あれからここでヒートを戦う度に優勝するのが目標なんだ。この波が大好きさ。血と汗と涙の結晶。これは自分のプライドと喜びでもある。本当にみんなに感謝しているよ」
一ヶ月前にタヒチでワイプアウトした際に唇が裂け、お尻を強打。LAの病院でMRI検査を受けた時はこの冬にサーフィン出来るかどうかも分からないような状態でしたが、トレーナーのカヘア・ハートを初め、医者や家族のサポートのおかげで見事に復帰。
『Jaws Challenge』が開催される前日にはトリプルクラウン第2戦『Vans World Cup』で巨大なバレルをメイクしてパーフェクト10をマークするなど完璧にゾーンに入っていました。
PHOTO:© WSL/Morris
パドルではウネリが大きすぎた前日のR1でオープニングライドからリスキーなバレルインをして周囲を興奮させていたビリー。
カイ・レニー、アルビー・レイヤー、タイラー・ラロンドとビリーを合わせると4名のローカルが揃ったファイナルでも巨大なバレルにプルイン、出口でワイプアウトしてメイクは出来なかったものの、8.07をマーク。序盤に8.33を出してファイナルをリードしていたカイを逆転、僅か0.28ポイント差の勝負を制することに成功しました。
トレードウィンドが強く、スコアさえも聞こえないような大海原でファイナル終了後も自分が優勝したとは思っていなかったビリーですが、カイに勝ったことを知らさせると体全体で喜びを表現。
船上での長いインタビューの後、天を見上げて今年初めに癌との長い戦いの末に亡くなった母親に勝利を捧げ、仲間から祝福されていました。
PHOTO:© WSL/Hallman
SFではワイプアウトが多かった今イベントの中でカイとコアがバレルをクリーンにメイクして9ポイント台をスコア。
最も強烈だったのはアルビーのバレルで、メイクまで僅か。
「最高のバレルを見つけるよりもワイプアウトの方が多かったね。バレルに入るのが大好きなんだ。正直、自分のことをビッグウェーバーとは言えないね。スウェルを追ってどこかに行くなんてこともしないけど、ここはホームだから、他のサーファーのように大好きなバレルに入りたいんだ。ここでサーフィンすれば最高のバレルに入ることが出来ると思う。だからこそ、このリーフに多くの時間を費やしているのさ」
ビリーが初優勝したシーズンにもファイナルに残り、2位に入っているアルビー。
同じローカルのカイもそうですが、このイベントで優勝する日もそう遠くないと言えるでしょう。
PHOTO:© WSL/Hallman
前日にファイナルまで進行したウィメンズは限界を超えていたのでは?と疑問に思ってしまうほどリスキーなワイプアウトが連発。
2シーズン連続で優勝しているローカルのペイジ・アームでさえ「このコンディションではフリーサーフィンはしないでしょう」と話していたほど。
更にジャスティン・デュポン(FRA)はワイプアウトの際に肩と右膝を脱臼するなど、見ている方もハラハラしてしまうような戦いを制したのは、昨シーズン2位だったカーラ・ケネリー(HAW)でした。
「私が今までサーフィンしてきた中で最も難しい’Pe’ahi’だったわ。文字通り、目がくらんだわね。優勝のお祝いをするには、疲れ過ぎたわ。まだ実感も湧いていないの」
今回のイベントは『Nazaré Challenge』と同じ35-45ftのシルバーグレード。
2イベント終了した時点でツイッギーがトップ、2位にビリー、3位はカイ。
残り1戦はカリフォルニア・マーヴェリックスを舞台とした『Mavericks Challenge』
2019年3月31日までに25ft以上のサイズでコンディションが整えば開催されます。
『Jaws Challenge』結果
1位 ビリー・ケンパー(HAW)
2位 カイ・レニー(HAW)
3位 アルビー・レイヤー(HAW)
4位 タイラー・ラロンド(HAW)
5位 グラント・ベーカー(ZAF)
6位 コア・ロスマン(HAW)
ウィメンズ
1位 カーラ・ケネリー(HAW)
2位 アンドレア・モーラー(BRA)
3位 エミリー・エリクソン(USA)
4位 ペイジ・アーム(HAW)
5位 ジャスティン・デュポン(FRA)
6位 ビアンカ・ヴァレンティ(USA)
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