コンテスト
波乗りジャパンが初の団体金メダル獲得! 『2018 VISSLA ISA World Junior Surfing Championship』最終日
9月に愛知県田原市、通称「伊良湖」のロングビーチを舞台に開催され、日本代表「波乗りジャパン」が初の団体金メダルを獲得した年齢オープンの『2018 Urban Research ISA World Surfing Games』から約1ヶ月。
今度は18歳以下のジュニアによるISA世界選手権、 『2018 VISSLA ISA World Junior Surfing Championship』がカリフォルニア・ハンティントンビーチで10月27日〜11月4日に開催。
過去最多の44カ国、361名によって争われた9日間。
連日お伝えしていた通り、ジュニアでも「波乗りジャパン」は快進撃を続け、全てのクラスでファイナル進出。
2020年東京オリンピックでサーフィンが初めて種目に選ばれたことが明らかに日本のコンペティターの心に火をつけ、数年前では信じられないような素晴らしい結果を重ねています。
ボーイズ18歳以下では上山キアヌ久里朱、安室丈はワンツーフィニッシュ。
16歳以下ではリパチャージから勝ち上がってきた伊東李安琉が4位。
ガールズは18歳以下で野中美波が3位。
16歳以下で松田誌野が2位、脇田紗良が3位。
この結果によりチームポイントで前日に逆転されていたアメリカを上回り、初の団体金メダルを獲得。
『2018 Urban Research ISA World Surfing Games』に続いての2連勝を成し遂げました。
最終ヒートになったボーイズ18歳以下のファイナルは、安室丈のリードからスタート。
中盤は7.33、バックアップスコアを重ねた上山キアヌ久里朱がトップに立ちます。
後半、コロヘ・アンディーノ、ブレット・シンプソンが見守る中、アメリカ代表のコール・ハウシュマンドがバックハンドで上手くつないで7.23をスコアして2位に浮上。更に4位だった南アフリカ代表のルーク・ジョン・スライペンが5ポイント台を2本重ねて2位、コールは3位、安室丈は4位。
ラスト2分、プライオリティを持っていた安室丈はセットのライトの波で7.60をスコアして2位に浮上。
終了間際、安室丈、上山キアヌ久里朱、ルークが波に乗ったために終了のホーンが鳴ってからスコアを待ち、日本のワンツーフィニッシュが決定した瞬間は興奮の坩堝と化していました。
「今年はそんなに調子が良くなくて困っていたのですが、最後に良い成績を残せて良かったです。超嬉しいです」
日本でもお馴染みのインタビュアー、ベン・ウェイにマイクを向けられて優勝の喜びを語っていた上山キアヌ久里朱。
その側にいてコメントを求められた安室丈は感情が溢れてしまい、涙をキャップで隠していました。
昨年のお倉ヶ浜での同イベントでは16歳以下で安室丈が日本初の個人金メダルを獲得。
上山キアヌ久里朱は銅メダルを獲得して団体でも最高位の銅メダルを手に入れて話題になっていましたが、今年はそれを上回る最高の結果に。
徳島県が育てた二人のメダリストや、初めてメダルを獲得した伊東李安琉、野中美波、松田誌野、脇田紗良。
そして、今回参加した全てのメンバーが日本のサーファーの誇りと言えるでしょう。
ISA会長のフェルナンド・アギーレ氏の陽気な挨拶から始まったクロージングセレモニーでは、CT選手のコートニー・コンローグの手によってメダルが授与。
上山キアヌ久里朱が重そうなトロフィーを抱えて国歌の君が代を斉唱した後、スタッフと共に円陣を組み、最後に「世界一!」と叫んでいました。
ガールズでは二人のスターが誕生。
16歳以下では年齢オープンの『2018 Urban Research ISA World Surfing Games』に12歳にしてアメリカ代表として参加していたケイトリン・シマーズがスタイリッシュなサーフィンで9.17をスコア、最終日のハイエストスコアとなる17.10をマークして圧勝。
「最高の気分よ。チームUSAのサポートのおかげ。このチームの一員になれて光栄ね。私にとって最大の優勝。オリンピックのサーフィンが新しい目標よ」
すでに13歳になったケイトリンですが、それでもこの年齢であのサーフィンは驚異的。
今後数年はケイトリンがこのクラスのトップに君臨する可能性も十分にあるでしょう。
18歳以下で優勝したレイチェル・プレスティは意外な国、ドイツ代表。
フロリダで育った彼女はアメリカ代表のメンバーでもありましたが、今回はドイツ代表として参加していました。
「ドイツに帰化ができて本当に嬉しいわ。ドイツ初の金メダルは大きな意味がある。ドイツのサーファーに世界の舞台に上がる希望を与えたい」
その他、ボーイズ16歳以下はボンダイビーチ出身、『Billabong』の秘蔵っ子でもある15歳のグレイソン・ヘンリクスが優勝しました。
クロージングセレモニーはフェルナンド・アギーレ氏の「Keep on surfing!」とサーファーにとって最も重要な一言で幕を閉じ、9日間に渡って繰り広げられた未来ある若いアスリートによる戦いが終了しました。
『2018 VISSLA ISA World Junior Surfing Championship』結果
18歳以下ボーイズ
1位 上山キアヌ久里朱(JPN)
2位 安室丈(JPN)
3位 Luke John Slijpen(RSA)
4位 Cole Houshmand(USA)
16歳以下ボーイズ
1位 Grayson Hinrichs(AUS)
2位 Kade Matson(USA)
3位 Levi Slawson(USA)
4位 伊東李安琉(JPN)
18歳以下ガールズ
1位 Rachel Presti(GER)
2位 Keala Tomoda Bannert(HAW)
3位 野中美波(JPN)
4位 Summer Macedo(HAW)
16歳以下ガールズ
1位 Caitlin Simmers(USA)
2位 松田誌野(JPN)
3位 脇田紗良(JPN)
4位 Lucía Machado(ESP)
団体
1位 日本
2位 アメリカ
3位 オーストラリア
4位 ハワイ
国別対抗リレーレース
「Aloha Cup」
1位 アメリカ
2位 フランス
3位 日本
4位 ハワイ
■日本代表選手の結果
18歳以下ボーイズ
1位 上山キアヌ久里朱
2位 安室丈
11位 森友二
16歳以下ボーイズ
4位 伊東李安琉
11位 金沢呂偉
29位 平原颯馬
18歳以下ガールズ
3位 野中美波
9位 西元ジュリ
16位 川合美乃里
16歳以下ガールズ
2位 松田誌野
3位 脇田紗良
13位 中塩佳那
2018 VISSLA ISA World Junior Surfing Championship
オフィシャルサイト
photo:ISA
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