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CT第10戦『Meo Rip Curl Pro Portugal』終了!タイトル争いは最終戦へ

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PHOTO: © WSL/Poullenot

2009年にヨーロッパのベストポイントとして『Rip Curl Pro Search』からスタートしたポルトガル・ペニシェ「Supertubos」を舞台としたCTも今年で10回目。
初代チャンピオンのミック・ファニング(AUS)を始め、ケリー・スレーター(USA)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ガブリエル・メディナ(BRA)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)と多くのワールドチャンピオンがトロフィーを獲得。
毎年タイトルレースの重要な時期にも重なるため、数々の名場面も生んできました。

今年のCT第10戦『Meo Rip Curl Pro Portugal』はフランスでトップに立ったガブリエルを筆頭としたフィリッペ・トレド(BRA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)の3名による激しいタイトル争い。
イベント前に発表されたシナリオではガブリエルが優勝した場合、フィリッペが13位以下、ジュリアンが5位以下で最終戦を待たずにタイトルが確定。
そのシナリオ通り、フィリッペは13位、ファイナルデイに残ったジュリアンはQF敗退の5位と進んだものの、ガブリエルはSFでイタロ・フェレイラ(BRA)との素晴らしいエアーショーの末に敗退。
3位でフィニッシュして2度目のワールドタイトル獲得のチャンスは最終戦に持ち越されることになりました。

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PHOTO: © WSL/Masurel

ガブリエルを倒したイタロはファイナルでもリズムを崩さず、フロントサイドのエアーリバース(写真上)を2本続けてメイクして圧勝。
現地時間10月20日に行われたファイナルデイは公式3-4ftレンジとイベントを通して最もスモールコンディション。これがイタロの優勝の追い風にもなったようです。

「最高の気分だね。本当に信じられないよ。ここで戦った最初の年は2位だった。そして、今年優勝することが出来たよ。ポルトガル、ビーチにいる全ての人、家族や友人に感謝したい。今年は自分にとって凄い年だった。興奮しているよ。何度かの優勝、悪い結果もあったけど、まるで夢を見ているみたいで最高の気持ちさ」

4年目のシーズンを送っている24歳のイタロの2018年はアップダウンが激しく、ベルズでCT初優勝、バリ島のクラマスで2度目の優勝を決めて一時はカレントリーダーの座も手に入れていましたが、その他のイベントでJ-Bay以外は全て13位以下。
それでも4位とキャリアで最も良いランキングを維持しており、特に勢いに乗った時は現在のツアーで最強の一人と言っても過言ではありません。

「まだ学ぶことはあるし、楽しんでやっているよ。これは世界最高の仕事さ!」

ちなみにコンテスト3日目に話題になっていたガブリエルを応援にきていたブラジルを代表するサッカー選手、ネイマールですが、イタロはサインを貰った変わりに自らのサーフボードをプレゼント。
このトレードに両者共にご満悦だったようです。

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PHOTO: © WSL/Masurel

ツアーでは少数派のヨーロッパの選手で今シーズン最も苦戦しているジョアン(写真上)
今回の2位でランキングを33位から23位まで上げてリクオリファイのラインである22位まで一歩まで近づいてきました。

「凄い興奮しているよ。今まで結果を残すことが出来なかった。楽しく過ごし、いくつかのヒートをこなすつもりで来たのに表彰台に立てるなんて信じられない気分さ。リクオリファイやランキングのことは真剣に考えていなかった。ただサーフィンをしたかったんだ。ここに応援に来てくれた母や祖父母など家族、友人のサポートに感謝するよ」

昨年はフィジー、タヒチなどのフロントサイドのバレルで才能を発揮させていたジョアンでしたが、今年は最下位が6回、最高でも9位止まりでした。
ポルトガルではR3でフィリッペを倒してからスイッチが入り、QFではジュリアン、SFではオーウェン・ライト(AUS)を抑えてキャリア初のファイナル進出。
勝負の世界に「もしも」はありませんが、本来の「Supertubos」のバレル勝負だったら優勝の可能性もあったのでは?

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PHOTO: © WSL/Poullenot

ライバルのフィリッペ、ジュリアンがシナリオ通りに姿を消し、あとは自身の優勝でワールドタイトルを獲得出来るチャンスが巡ってきたガブリエル。
SFでも安定したライディングでイタロを相手に後半までリードを握っていたものの、ラスト3分でスピード・パワー・フローの三拍子が揃ったフルローテーションエアーをメイクしたイタロがイベント唯一の9ポイント台となる9.30をマーク。
残念ながらタイトルはお預けに...。

「イタロとの対戦は常に良いヒートになるよ。彼は親友だし、勝利に値するサーフィンをしていたね。自分自身のパフォーマンスにも満足だったし、ベストを尽くした。すでに頭の中はパイプだよ。お互いにハッスルはしていないし、最初からエアーショーになるだろうと二人で言っていたのさ。ここまで2度の優勝、2度の3位。パイプは大好きだし、もう焦点を合わせているよ」

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PHOTO: © WSL/Poullenot

すでにWSLではハワイでのワールドタイトルのシナリオを発表。

ガブリエルは優勝か2位でワールドタイトルを獲得。
つまり、SFを勝ち上がった時点で決定。
もし、ガブリエルが3位(SF敗退)の場合、ジュリアン、フィリッペは優勝すればワールドタイトルを獲得。
もし、ガブリエルが5位(QF敗退)か、それ以下の場合、ジュリアン、フィリッペは優勝か2位(ファイナル進出)でワールドタイトルを獲得。

今回の結果によってジュリアンとフィリッペは同率2位となり、ガブリエルはシーズン3度目の3位で2位を引き離したため、ガブリエリに圧倒的に有利な展開。
更に3名のハワイの過去の成績を振り返ると、優勝は2014年のジュリアンのみですが、ガブリエルは2014年、2015年と2度のファイナル進出の経験があり。
一方、フィリッペはQF進出の5位が最高位、他は9位、13位、25位が2度と苦手にしています。

2014年にブラジリアンとして初のワールドタイトルを獲得してから4年。
ライバルであるジョン・ジョンに並ぶ2度目を手に入れる瞬間が刻々と迫っています。

ノースショアのパイプラインを舞台とした最終戦のCT第11戦『Billabong Pipe Masters』は12月8日〜20日に開催。
トリプルクラウンの前哨戦『HIC Pro』は10月末から開幕します!

『Meo Rip Curl Pro Portugal』結果
1位 イタロ・フェレイラ(BRA)
2位 ジョアン・ドゥルー(FRA)
3位 ガブリエル・メディナ(BRA)、オーウェン・ライト(AUS)
5位 ミシェル・ボウレズ(PYF)、マット・ウィルキンソン(AUS)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、五十嵐カノア(JPN)

2018 Men’s Championship Tour
『Meo Rip Curl Pro Portugal終了後のランキング
1位 ガブリエル・メディナ(BRA) 56,190pt
2位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)
2位 フィリッペ・トレド(BRA) 51,450pt
4位 イタロ・フェレイラ(BRA) 43,070pt
5位 オーウェン・ライト(AUS) 35,570pt

WSL公式サイト



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