コンテスト
世界一のエアリアルサーファーは? 『Red Bull Airborne』フランスで開催!
フランス南西部・ホセゴーを舞台としたCT第9戦はウィメンズの『Roxy Pro France』のR1終了後、レイデイが続いていましたが、現地時間10月8日に公式4ftのオンショアコンディションの中、18名のサーファーによるエアーコンテスト『Red Bull Airborne』が開催。
昨年CTを引退したジョシュ・カーがイベントのディレクターを務め、テクニック、イノベーション、創造性。
スケートボードの影響を受けたスタイルに敬意を表して行われることになった特別なヒートは7月にWSLからアナウンスされ、話題を呼んでいました。
まずは試験的に9月に開催されたCT第8戦『Surf Ranch Pro』でエキビジョンが行われ、今回のフランスではライブ中継も配信。
チッパ・ウィルソン(AUS)、アルビー・レイヤー(HAW)、マット・メオラ(HAW)、ノア・ディーン(AUS)、メイソン・ホー(HAW)、カラニ・デイヴィッド(HAW)、エリック・ゲイセルマン(USA)、ジャック・フリーストーン(AUS)、ケール・ウォルシュ(AUS)など世界中からトップのエアリアルのスペシャリストを招き、CT選手からはイタロ・フェレイラ(BRA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、グリフィン・コラピント(USA)、ヤゴ・ドラ(BRA)、その他にオンラインで応募した2名のワイルドカードが参加。
PHOTO: © WSL/Poullenot
フォーマットはCTと異なり、まず6つのグループに分かれてクオリファイラウンド(予選)を行い、上位6名がファイナルに進出。
スコアはジョシュも参加しているBWT(ビッグウェーブツアー)と同じく、ベスト2スコアながらハイスコアは2倍。
もし、6ポイントと8ポイントがカウントされた場合、8ポイントが倍になり、トータル22ポイントになります。
その他は、当初のコンセプト通り、エアリアルに特化。シンプルで分かりやすいコンテストでした。
クオリファイラウンドではスケートボードのプロとしても活躍しているカラニ・デイヴィッド(HAW)が高さのあるエアーリバースでトータル16.83をスコアしてトップ通過。
以下、グリフィン、ヤゴ、メオラ、イーサン・オズボーン(USA)、フリーストーンがファイナル進出。
PHOTO: © WSL/Poullenot
ファイナルはコンディションが悪化したため、ディレクターのジョシュは特別に1時間に延長。
この辺の柔軟さが『Red Bull Airborne』の特徴でもあり、CTとは違う和やかなムード。
選手の中で年長、29歳のメオラは、「自分はファイナルの中で’お爺さん’だね。あなた達は何歳なの?自分が最年長なら誇りに思うよ」とジョークを飛ばしていました。
1時間の長丁場ながら、勝負は最初に決まり、序盤に2つのスコアをまとめたヤゴが主導権を握って追い上げてきたグリフィンをかわして優勝。
ヤゴは「slob air」と呼ばれるグラブレールをしながらのフロントサイド・フルローテーションを披露。
6.67がハイスコアとなり、2倍で13.34。4.93のバックアップスコアを重ね、トータル18.27。
シングルハイスコアはテールハイ・エアーリバースをメイクしたグリフィンの6.77でした。
PHOTO: © WSL/Poullenot
「このサーファーの中に入れただけで名誉なのに、優勝だなんて最高の気分さ。それも最初の’Airborne’を獲得出来たなんて本当に凄いよね。未来のスポーツであるエアーで優勝出来て興奮しているよ。ジャッジは進歩的で革新的なエアーだけを評価する。だから、そのことだけを考えて飛べば良い」
イベント開始前にはジャッジの一人で元CT選手のシェーン・ベッシェンが「私達は公平にジャッジするが、6ポイントを越えるためには何か特別なことが必要だよ」と選手に告知。
優勝したヤゴは見事6ポイントを越えるスコアを出していました。
PHOTO: © WSL/Poullenot
「信じられないね。1時間のヒートは長過ぎる。本当に疲れた。みんながアウトに出ていた最初にインサイドの波で二つの良い波に乗れたのがラッキーだったのさ。2位のグリフィンは少しのスコアで逆転可能だったし、プライオリティも持っていなかった。成す術がなく、もう一本を決めようと努力したけど、難しかったね」
現在22歳のヤゴ、ニックネームは「Skinny Goat」(最高の痩せた奴)
2017年のブラジルでのCTにワイルドカードで出場。ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ガブリエル・メディナ(BRA)、ミック・ファニング(AUS)と3人のワールドチャンピオンを倒してジャイアントキラーの称号を与えられ、そのままQSでも結果を残してクオリファイを果たしていました。
ルーキーイヤーの今年は得意のブラジルで5位に入った他は苦戦を強いられ、21位とリクオリファイのギリギリのラインにいますが、今回のエアーコンテストで世界トップクラスの実力を証明。
CTでも肩の力を抜くことを覚えれば、結果は自然に出てくることでしょう。
PHOTO: © WSL/Poullenot
なお、『Red Bull Airborne』終了後は『Roxy Pro France』のR2が2ヒートだけ行われ、ココ・ホー(HAW)とワイルドカードのヴァヒネ・フィエッロ(PYF)がR3進出。
ヴァヒネはキャロライン・マークス(USA)を敗る大金星。
その他、R1で捻挫をしたキーリー・アンドリュー(AUS)が欠場のため、マリア・マニュエル(HAW)が不戦勝でR3へ。
初日に進行したR1ではタイトル争いをしているステファニー・ギルモア(AUS)、レイキー・ピーターソン(USA)を始め、ブロンテ・マコーレー(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、ジョアン・ディファイ(FRA)がR3にスキップしています。
ネクストコールは現地時間10月9日の午前7時45分(日本時間の同日午後2時45分)
オフシャルフォーキャストの「Surfline」によると北西ウネリが強まり、オフショアの予報。
『Red Bull Airborne』結果
1位 ヤゴ・ドラ(BRA) 18.27
2位 グリフィン・コラピント(USA) 17.21
3位 ジャック・フリーストーン(AUS) 15.30
4位 カラニ・デイヴィッド(HAW) 5.66
5位 マット・メオラ(HAW) 5.40
6位 イーサン・オズボーン(USA) 0.00
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