コンテスト
『第23回I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』はベテランが活躍!
全8戦で開催される2018年のJPSAショートボードシリーズはいよいよ後半戦に突入。
第3戦『夢屋サーフィンゲームス 田原オープン』が台風12号の接近によって延期されたため、合計3戦でのポイント加算になりますが、カレントリーダーの座は辻裕次郎。
2位はポイントがややあり、2016年、2017年のグランドチャンピオン、加藤嵐。以下、10位辺までは混戦状態となっています。
女子は野中美波がカレントリーダーながら2位の鈴木姫七とのポイント差は僅か20ポイント。3位の川合美乃里とも差は少なく、4位以下も混戦。
苦戦を強いられた新島戦から約2週間、次の舞台は茨城の大洗。
23回目を迎える『I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』』が8月30日〜9月2日に開催。
今年も水族館前は地形が悪いために南側のリーフ混じりの磯場で進行。
台風の当たり年となっている平成最後の夏、残念ながらイベント期間中は狭間となり、スモールコンディション。
更に風の影響も気になっていましたが、ファイナルデイは高気圧からの吹き出しによる南東ウネリが強まり、風もかわしてベターでした。
優勝こそ無いものの、伊豆と新島で2位、バリ島の開幕戦で3位と全てファイナルをメイクと安定している辻裕次郎は不安定な大洗のコンディションに翻弄され、R5で逆転負けの17位。それでもポイント差から2位の加藤嵐が優勝してもトップは維持というアドバンテージ。
そんな中、ファイナルに進んだのはQFで高梨直人、SFで田中英義とのデットヒートを制したベテランの大澤伸幸とSFでディフェンディングチャンピオンの加藤嵐を倒したダークホースの川俣海徳。
レギュラーフッターとグーフィーフッターのマンオンマン勝負。
2010年のグランドチャンピオン、試合巧者の大澤伸幸はヒート開始直後にフロントサイドでファーストターンから大きなラインで繋ぎ、6.00。
主導権を握り、中盤にはダメ押しとなる7.75。スピーディーなカービングからスナップ、ガッツポーズも出る会心のパフォーマンスで圧倒。
一方の川俣海徳はプレッシャーからか力みがあり、5ポイント止まり。
トータル13.75 vs 10.75で大澤伸幸が2015年の鴨川戦以来の優勝。
「何年も前の鴨川の優勝が最後。凄い久々に優勝出来て良かったです。SFの英義君との対戦は全身全霊でやるしかなかったです。本当に集中しながら取り乱さないように自分のペースでサーフィンするようにと決めていたので、それが上手くハマって良かったです。英義君とは10年以上前に一緒にワールドジュニアの世界の舞台でマンオンマンで対戦した思い出があり、今日のヒートでは同じようなシチュエーションでした。その時の自分の心境が甦ってきたかのようなシーンがありました」
ランキングでは辻裕次郎、加藤嵐のトップ、2位は不動。
今回優勝した大澤伸幸が3位に浮上して加藤嵐とのポイント差は僅か20と追い上げています。
なお、新島で優勝した大橋海人はQSのインドネシアレッグ参加のために欠場。
1,000『Nias Pro』では2位と結果を残し、次の1,000『Simeulue Pro』では9位。
QSのアジアリージョナルランキングでは2位につけています。
9月8日〜12日にスンバワで開催される1,000『West Sumbawa Pro』にも参加予定。
女子はスペインのQS6,000『Pantin Classic Galicia Pro』参加のために川合美乃里、脇田紗良などの強豪が欠場。
ランキング2位の鈴木姫七がR2で早々と姿を消した一方、新島の結果でランキングトップに立った野中美波がSF進出。
ファイナリストはランキング4位の庵原美穂とランキング6位の須田那月。
須田那月は野中美波とのSFで素晴らしいライディングを披露。
8.25のイベントハイエストスコアをマークしてリズムに乗っていましたが、ファイナルはスローダウン。
風の影響で両者共にスコアを伸ばせないままヒートは進行。
ロースコア止まりで入った後半、トップは須田那月。
ニード3.86のシチュエーションで庵原美穂が形良いレフトの波を掴み、バックサイドでノートリムのターンを繰り返してフィニッシュまでメイク。
このライディングに7.90がコールされ、逆転に成功。更にバックアップスコアも更新してトータル11.90 vs 9.00で2016年の鴨川戦以来の優勝。
大洗では2013年以来の優勝を決め、インタビューでは感情が溢れて言葉に詰まる場面も...。
「7.90のライディングは最後だったので思い切りやるしかないと思っていたら、結構良い波になってくれたのでほっとしました。ここ大洗が自分のプロの原点。ずっと勝てなくて、やっとここで勝てて良かったです」
2011年から3年連続でグランドチャンピオンを獲得した庵原美穂。
JPSAは節目の10年目、2020年の東京オリンピック出場も目指しているそうです。
最年長女子プロサーファー庵原美穂、オリンピックへの挑戦
ランキングでは今回3位に入った野中美波のトップは変わらず、優勝した庵原美穂は2位に浮上。
鈴木姫七は3位に転落しています。
JPSAショートボード、次の第6戦は9月27日〜30日に種子島で開催される『サーフアイランド種子島プロ』
今イベントは昨年同様にポイントと賞金が2倍になるダブルグレード。
なお、台風12号の接近によって延期になった第3戦『夢屋サーフィンゲームス 田原オープン』は最終戦の仙台新港で残りヒートが行われることが決定しています。
『第23回I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』結果
1位 大澤伸幸
2位 川俣海徳
3位 加藤嵐、田中英義
女子
1位 庵原美穂
2位 須田那月
3位 野中美波、高橋みなと
エクスプレッション・セッション
1位 松本コア
2位 金尾玲王
PLUMすわひめ賞
須田那月 8.25ポイント
JPSA公式サイト
photo: 日本プロサーフィン連盟(JPSA)
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