- ★気象マメ知識
- 波・ウネリとは?
波は基本的に風によって発生する。その風によって発生した波がいくつも重なり、まとまって、やがてウネリへと変化し移動していく。そして海岸付近の浅瀬に近づきブレイクする。
風とは?
風とは大気(空気)の移動のことである。簡単に言うと、空気の粒子が込み合っているところから空いているところへ移動して生まれるのが風である。
気圧
全ての物質に重さがあるように、大気にも重さがあるために、地球の引力(重力)により地表側に引っ張られる。その地表にかかる圧力(=大気の重さ)が気圧である。つまり、大気が重ければ地表に働く圧力は高く、空気の粒子が込み合っている状態となり(高気圧)、軽ければ地表に対する圧力が低く、密度の低い状態となる(低気圧)。
高気圧と低気圧
山の高いところに登っていくと次第に気温が下がることからもわかるように、基本的に上空の方が地表近くよりも温度が低い。空気はまず温度の高い地表付近で暖められ、上昇すると温度の低い上空で冷やされ、また地表に下降するという動きを繰り返している。暖かい南の海で蒸気となった“水”が上空で冷やされ、水滴としてまとまることにより重さが増し、雨となって降ってくるのとイメージ的には同じである。つまり、上空で冷やされて密度が高くなった(重くなった)ことにより空気(粒子)は地表付近に引っ張られるが、陸地や海などがあるためにそれより下に行けず、行き場をなくして周囲に吹き出すこととなる(高気圧=下降気流)。一方、密度の低い方に吹き込んできた空気(粒子)は地表付近で暖められ、また上空に上っていく(低気圧=上昇気流)。これにより高気圧から低気圧に向かって空気(大気)が流れ、風が生まれるということがより理解できるだろう。ところで、気象衛星ひまわりの写真で見る台風や低気圧はウズを巻いているが、これは空気が移動する際、地球の自転による反時計回りの影響を受けているためである。
雲とは?
空気中には水分(水蒸気)が存在している。前項により低気圧とは上昇気流であることがわかったと思うが、地表で暖められた空気が上昇する時に水蒸気(水分)も伴に上昇気流に乗り、上空に上る。細かい粒子である水蒸気はやがて上空で冷やされ、粒子と粒子がくっつき合い、細かい水滴となる。この細かい水滴と水蒸気が集まってできているのが雲であり、水滴自体の重さと上昇気流がうまくバランスをとり合い、浮いているのである。そして、だんだん水滴が付着しあって大きくなると、重くなり、上昇気流とのバランスを崩して、雨として降ってくることとなる。
大気の大循環
赤道付近の気温と北極や南極の気温の差が大きいことは誰もが想像できると思うが、これを地球自体に大きな高気圧(北極、南極)と低気圧(赤道付近)が存在していると仮定することができる。つまり、北半球では冷たい空気が北側から南側に流れ、暖かい空気が南側から北側に流れており、これにより常に風が発生しているのだ。そして、高・低気圧の発生・発達・衰退を繰り返し、地球上の温度差をできるだけ少なくさせようとしている。しかし、実際には南の暖かい空気がいきなり北極に辿り着くようなことはない。これは、その間にある偏東風帯や亜熱帯高気圧、偏西風帯の存在により徐々に気温の差が生まれるようにできているからだ。なお、日本付近は偏西風帯に位置するため、低気圧が近づいた場合、一般的に西から天気が崩れ、東に移動してくることとなる。しかし、偏西風は絶えず蛇行を繰り返している上、風速も変化しているため、季節、時期により天気変化のサイクルも変わることとなる。