- ★大気の大循環 2
- 前項で述べたように、この大循環の中で代表的なものとして挙げられるのは、低緯度地方の偏東風(貿易風)、中緯度地方の偏西風、高緯度地方の極偏東風がある。一般的に偏東風及び極偏東風は1年を通して比較的安定しているが、北・南半球の中間に位置する真中の循環の偏西風は、太陽からの太陽熱の違いにより起こるそれぞれの時期や季節の気象状況の影響を受けやすい。日本付近を例にとると、一般的に冬の方が風速も強く蛇行も大きく、日本付近上空に位置している。その結果、高・低気圧の発生・発達・衰弱が盛んに繰り返されるので天気も変わりやすい。三寒四温と言う言葉の由来である。夏は、勢力が強くなる小笠原高気圧によって北に偏り風速も弱い。その結果、比較的安定した天気が続く場合が多い。