- ★大気の大循環 1
- 前述した通り、地球上では赤道付近と極地付近との間で、気温差による大気の大循環が起きている。実際には下図(1〜3)のように3つの循環が行われている。北半球を例によると、まず3は、熱帯地方で上昇した大気は北極地方へ向い、北からきた大気とぶつかって下降し高圧帯(亜熱帯高圧帯)をつくり、下降した大気はこの高圧帯から北と南へ向う。この後、北へ向かった大気(2、偏西風)は極地からの大気(1、極偏東風)とぶつかり再び上昇する。亜熱帯高圧帯より南へ向かった大気(3、北東偏東風)は熱帯地方(赤道付近)で南からきた大気(南東偏東風)とぶつかり上昇する(赤道収束帯)。中緯度地方における真中の循環(2)は偏西風と高・低気圧の発生・発達・衰弱と深く関係しており、ちょうど日本はこの辺りに含まれる。この循環は冬の方が赤道付近と極付近との気温差が大きいため活発となり、偏西風も強く蛇行も大きくなり、そのため高・低気圧の発生・発達・衰弱が盛んに繰り返される。